東京文化会館 外観
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前川國男のモダニズム建築で
モーニングコンサートを聴く
日本のモダニズム建築を牽引した建築家、前川國男(1905〜1986)。上野駅から上野公園へ入ると、真っ先に目に飛び込んでくる巨大なコンクリートの庇は、前川が1961年に手がけた「東京文化会館」。彼はル・コルビュジエに師事した数少ない日本人建築家のひとりでもあり、赤い壁や青の天井といった色彩感覚に師匠の影響が見て取れます。
公園の景色と調和するような木目が施されたコンクリートの柱や、木の葉をモチーフにしたロビー床のタイル、彫刻家・流政之による金色のレリーフ、あえてランダムに配置した照明など、館内には見どころが盛りだくさん。まるで洞窟のようなイメージの小ホールでは月に一度、モーニングコンサートを開催。流が手がけた岩のような壁面オブジェも反響板の役割を果たし、世界の音楽家も絶賛する特別な響きを楽しめます。
ロビー
木の葉をモチーフにした床のタイル
まるで洞窟のようなイメージの小ホール
彫刻家・流政之が手がけた壁面