東京国立博物館(東京都台東区)では、「韓国美術の玉手箱―国立中央博物館の所蔵品をむかえて―」が2月10日から開催されています。本展は、昭和40年(1965)の日韓国交正常化から60年を迎えたことを記念し、東京国立博物館と韓国国立中央博物館の共同により開催されるもの。両館は、それぞれの国を代表する国立博物館として、相互理解を一層深めるため平成14年(2002)に学術交流協定を結び、以来20年以上にわたって、研究員の相互派遣や共同調査、作品の相互貸借など多様な交流を積み重ねてきました。
本展では韓国国立中央博物館が自信をもって推薦する日本初公開15件を含む同館所蔵の至宝の数々が東京でご覧いただけます。韓国の歴史・文化の豊かさとその魅力を存分に味わえるまたとない貴重な機会にぜひ足をお運びください。
4月5日(日)まで。
会場は2つの章で構成され、第1章「高麗―美と信仰」では、洗練を極めた高麗時代の仏教美術や金銀器・青磁等の作品計22件を、第2章「朝鮮王朝の宮廷文化」では華麗な宮廷絵画や服飾品など計11件の珠玉の作品がご覧いただけます。互いに深く関わりあいながら発展してきた日本と韓国の歴史・文化。両館は、それぞれを代表する国立博物館として、相互理解を一層深めるため平成14年(2002)に学術交流協定を結び、以来20年以上にわたって、研究員の相互派遣や共同調査、作品の相互貸借など多様な交流を積み重ねてきました。本展は、その成果の一つとして、両館が誇る所蔵の名品によって韓国美術の精華が紹介されています。
第1章 高麗―美と信仰
王建(ワン・ゴン)によって建国された高麗(918~1392)は、後三国の混乱を終結させ、分裂していた三国を統一した王朝です。建国から間もなくして外勢の脅威や内乱など不安定な状況に直面しながらも仏教を国の理念として掲げ、国の安泰や救済への祈りを仏教美術へと昇華させました。さらに高麗は自らの伝統文化を基盤に、周辺諸国の技術や様式を柔軟に取り入れ金銀器や青磁などの独自の美術工芸を生み出しました。貴族たちの洗練された趣味が反映された高麗の美術作品は、現在でも韓国美術を語るうえで欠かせない存在です。

観音菩薩坐像 高麗時代・13世紀 韓国国立中央博物館蔵

大方広仏華厳経 巻第十二(部分)高麗時代・14世紀 韓国国立中央博物館蔵

宝物 銀製鍍金托盞 高麗時代・12世紀 韓国国立中央博物館蔵

青磁象嵌山水人物文扁壺 高麗時代・13~14世紀 韓国国立中央博物館蔵
第2章 朝鮮王朝の宮廷文化
朝鮮王朝(1392~1897)は儒教を統治の基盤とし、その理念は宮廷文化の形成にも大きな影響を与えました。宮廷の服飾は、身分秩序や儀式行事のあり方を明示するために厳格な規律のもとに整えられましたが、その一方で気品に満ちた宮廷人の姿を伝えています。また王の行事を描いた絵画など、宮廷で描かれた書画には王の威厳と秩序の美が表され、礼節と品格を重んじる朝鮮時代の価値観がうかがえます。こうした美意識は、今日の韓国美術に通じる特色として受け継がれています。

華城園幸図屛風(第3図 奉寿堂進饌図・部分) 金得臣ほか筆 朝鮮時代・正祖19年(1795) 韓国国立中央博物館蔵

闊衣(背面)20世紀初 韓国国立中央博物館蔵

団領(官服)朝鮮時代・19世紀 韓国国立中央博物館蔵
展示構成や作品解説は、日韓両国を代表する東京国立博物館と韓国国立中央博物館の研究員が共同で担当し、20年以上にわたる両館の学術交流の成果を、わかりやすく紹介されています。
公式ウェブページ :https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2735
お問い合わせ : 050-5541-8600(ハローダイヤル)