東京藝術大学大学美術館では、10月7日(火)から11月3日(月・祝)まで、「藝大コレクション展2025 名品リミックス!」が開催されています。先人の作品に向き合い、描き写すことで深まる“学び”のかたちに光をあてます。コレクションを代表する優品とともに、模写やスケッチなど、これまで紹介される機会の少なかった作品や資料から作家たちの学びと探求と軌跡が紹介されています。名品と対話する芸術の秋にふさわしい展覧会、色づく上野公園にぜひいらしてください。

尾形光琳《槙楓図屏風》 18世紀 東京藝術大学蔵

手塚雄二《夢模様》 昭和55年(1980) 東京藝術大学蔵

東京藝術大学は、その前身である東京美術学校の開校前から135年以上にわたり、学生の学びに役立つものを古今東西を問わず収集するという方針のもと、作品や資料の収集を進めてきました。そのなかには、歴代の教員や学生の作品、教材などを含め、その数は約3万件にのぼります。

今回のコレクション展は2つの特集があります。
ひとつは「小場恒吉「日本文様史」図版資料」。東京美術学校で「日本文様史」を教え、国内外の考古資料や古美術の調査・模写を通じて文様史学の基礎を築いた小場恒吉(1878⁻1858)の、令和5年度に新たに収蔵された講義用資料集から構想した文様変遷の展開を読み解きます。
もうひとつは「うつしてまなぶ」。先人の作人を「うつす」という行為は、古今東西の芸術家たちが自己研鑽のために行ってきた学習方法の一つ。今回の特集では狩野派ならびに住吉派の模本、粉本をはじめとする教育資料に焦点を当てつつ、名画に学んだ画家たちの取り組みが紹介されています。

小場恒吉《小場恒吉「日本文様史」図版資料》より「宝相華」(部分)昭和15年⁻25年(1940-1950) 東京藝術大学蔵

柴田是真《千種之間天井綴織下図》より「秋海棠」明治20年(1887) 東京藝術大学蔵

詳細は以下、【東京藝術大学大学美術館 公式サイト】をご確認ください。
https://museum.geidai.ac.jp/exhibit/2025/10/geidaicollection-2025.html