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特集! 上野文化の杜

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「バベルの塔」展内覧会レポート

2017.04.30

他にも、東京都美術館山村学芸担当課長から今回の見どころの紹介がありました。16世紀前半の絵画の流れがよくわかる展示であり、彫刻作品はもともと祭壇に飾ってあったものが切り分けられて別々の像になっているとのことです。細密な人間的な彫刻で19世紀に彩色が剥がされた経緯があります。なかなか日本には持ってこれない貴重なものなので、今回の見どころのひとつです。
“質感とマチエールの輝きと、下地の透明感をこそ味わってほしい!”
-山村学芸担当課長(東京都美術館)

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ヤン・ファン・エイクの油彩画技法を16世紀に引き継いだネーデルラント地方の画家たちの流れが一望できます。注目のポイントは、質感とマチエールの輝きと、下地の透明感をこそ味わってほしい!とのことでした。裏面に静物が描かれている聖母子像は当時流行した様式です。

本展覧会の緑色は宗教コーナー、黄色は風俗画・風景画・肖像画コーナーとなっており、後者は馴染みやすいモチーフを描いた展示となっていおります。ソドムとゴモラの作品は、ロトと娘が逃げているところを描く宗教的作品ですが、全体として風景画となっています。宗教画から風景が画へ、前近代から近代へと移り変わる様子がわかります。

ボスのクリストフォロスの絵画には、キリストなどの宗教画のモチーフと、熊や小人といった不思議なモチーフが描かれ、その両方が合わさっている絵画です。バベルの塔も宗教的題材を用いていますが、主に描かれているのは風景画であり、豆粒ほどの膨大な人が描かれています。前近代から近代への流れが凝縮されている絵画と言えるでしょう。

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